最近の言葉づかいで気になるのは、「すみません」の多用である。
「ありがとうございます」「申し訳ございません」「恐れ入ります」の代わりに、「すみません」を使っている人が多い。
お茶を出されて、「ありがとうございます」というべきところを「すみません」と言ってしまう。
人に声をかけるとき、「すみませんが・・・」、謝るときも「すみませんでした」で済ませてしまう。
そんな経験はないだろうか?
「どうも」という言葉づかいも、同様である。
語彙を多く持ち、それぞれの場面に応じて使いこなすことが、社会人としての条件だ。
学生ならともかく、社会人になって何でもかでも「すみません」「どうも」で済ませてしまうことは、実に恥かしいことなのだ。
あなたが残業をしているときに、部下が気をきかせてお茶を入れてくれたとしよう。
そんなとき「ああ、どうも」としか言えないようでは、部下は次からお茶を入れようという気にはならないだろう。
せっかく気をきかせてくれたのだから、「ありがとう」「ちょうどお茶を飲みたいと思っていたところなんだ。
気がきくね」と言ってあげることだ。
そうすれば、お互いがいい気分になれるのである。
大橋直久