人は誰しも他人から認められたいという欲求を持っている。
その欲求を満たし相手を認める、あるいは認めてもらう道具が言葉であり、敬語である。
いくら心の中で相手を尊敬していると言っても、ぞんざいな言葉で接していては、気持ちは通じない。
正しい敬語を使ってはじめて、「あなたを認めています」という気持ちが伝わるのである。
敬語に関して言えば、最も難しいのは、ビジネスとプライベートの「中間の場」における言葉づかいだろう。
たとえば、顧客の応対をするときなどは意識して正しい敬語を使おうとする。
したがって大きな失敗はない。
ところが、アフターファイブの席で上司や先輩と話をするようなときは、つい気がゆるんで、失礼な言葉づかいをしてしまうことがある。
上司・先輩をはじめ、同僚・後輩とのよい人間関係を作るためには、言葉の大切さ、敬語の大切さを十分に理解しておくことだ。
大橋直久