「ありがとう」と「すみません」

そもそも・すみません・は謝罪の言葉である。

人に依頼をするとき、あるいは感謝の気持ちを伝えるときに使う言葉ではない。

言葉づかいの権威と言われるコンサルタントのなかには、「すみません」という言葉はどこにでも使えて、便利な言葉だし、相手をよい気持ちにさせる言葉であるから、謝罪言葉であることにあまりこだわらず、積極的に用いてもよいという人がいる。

最近は人に何かしてもらっても、「ありがとう」どころか「すみません」という言葉さえ言わない人が多いのだから、一面ではこの意見も理解できる。

しかし、何でも「すみません」の言葉一つで済ませてしまうのは、語彙が貧困と言われても仕方がない。

文字どおり「すみません」では「済まない」のである。

大橋直久

このブログ記事について

このページは、-が2016年4月30日 12:06に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「「すみません」多用の現状(大橋直久)」です。

次のブログ記事は「言葉は使えば使うほど慣れる(大橋直久)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。