「一筆参らせます」「つつしんで申し上げます」「前略ごめんください」と、女性の場合はやわらかい書きだしではじめ、拝啓、謹啓といった冒頭語は使いません。
そして結びことばは、かしこです。
これはおそれかしこみ、つつしんで申し上げますという意味の恐慢謹言と同じ意味で、かしくとなまってもよいです。
さらに丁重なあなかしこ、あらあらかしこもありますが、まず使うことはありません。
なお、前文省略のときの冒頭語には、前略、略啓、十啓、冠省、略呈があり、急用のときは、急白、急呈、火急を使います。
この場合の結びことばは、取り急ぎますという意味の、草々、忽々、早々か、十分に意がつくせませんがという意味の不一、不備を使います。
大橋直久