概念とは、個々の事象から共通の特性を抽象して、一定の事物をあらわすことである。
概念形成は、発達段階に応じた学習によっており、特定の段階を経て個人が有する概念体系を確立していくのである。
J.ピァジェは、数、空間、量などの概念形成について発達的研究を行い、「保存」という仮説を出している。
また概念形成については実験心理学の立場、行動主義心理学の立場、認知論的立場から理論化が試みられている。
たとえば、行動主義の立場からM.バウムは概念形成を刺激一反応の強化とみる。
また認知論の立場から、J.S.ブルーナーは、概念形成の過程で被験者がどのような仮説をもちどのようなストラテジー(方略)をもって概念化が行われるかを検討している。
大橋直久