食べることを遊びととられるような感覚はどういうものでしょうか。
また、食べることが趣味だという人生も、少しさびしい気がします。
人生、食べること以外に、やるべきこと楽しいことがたくさんあるのではないでしょうか。
食べるという行為は、もっと自然で淡々としているものだと思うのです。
もうひと言いわせてください。
グルメ家と称したり、食べることが趣味であるそのようなあり方は、エネルギー過剰、動物性脂肪過剰、砂糖過剰となり、不健康にむかっていることなのです。
趣味で好きなだけ食べ、ふとった体をエクササイズ・クラブへ運んで半日過ごし、より健康になったと自己満足し、クラブの帰りは、お友達とまたケーキ屋さんへ......という生活は、何か、どこか違っているなと、私は思うのです。
「あなたがどんなものを食べているのかいってみたまえ。それによって私は、あなたがどんな人なのか言い当てよう」
フランスの哲学者であり料理研究家でもあったブリア・サバランの有名なことばです。
大橋直久