思わぬ落とし穴(大橋直久)

あいさつにおける細かい技術というものは、訓練しておかなければなりません。

おじぎの仕方は、上体を三十度傾けるのがいちばんいいと知っていても、その場で何度と、はかるわけにはいかないのですから、いざ応対するとき、自然にできるように、日ごろから練習しておく必要があります。

電話で会社の場所を聞かれたときに、改めて考えているようではだめで、手際よく説明できなくてはなりません。

応対用語は、その場その場で、よどみなくいえるようにしておくことが肝心です。

しかし、こういう慣れが、思わぬ落とし穴になることがあります。

それは技術的な慣れが、こころにまで及んで、自分では完壁な応対をしているつもりで、じつは、まるでこころのこもらぬ機械的な応対になってしまうことです。

よく訓練された受付嬢とか秘書課の女性などに、ときおり、このタイプがみられます。

大橋直久

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このページは、-が2017年1月26日 14:39に書いたブログ記事です。

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